ボラ

「鰡」と書いてボラと読むのですが、私も正直パソコンの漢字変換機能を使わないと思い出せない字でした。しかも同じボラでも大きさ次第によって呼び名が変わるので少々ややこしいことになっています。そこで、ここではそんな呼び名も含めたボラに関しての雑学と、せっかく釣れたボラを美味しく食べる方法の二つに分けて色々と紹介していこうと思います。

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ボラとは

前述の通りボラは一つの大きなまとまりとしてボラ目ボラ科に属します。日本中どこでも釣れるので各地で釣られている魚でもあります。まずは生物学としてボラに焦点をあててみましょう。

ボラの生態

日本中、いたるところに生息しており川の水と海水が混じりあった「汽水」と呼ばれるところに住み着きます。4年をこうした汽水域で過ごした後に産卵準備を行うため岸のそばをはなれ回遊を始めます。ボラは完全な草食で水底などに沈む石などにつく藻を好んで食べます。

呼び名が変わるボラ

ボラは出世魚なので、大きくなるにつれ呼び名が変わります。関東地区などでは最大に大きくなったボラをトドと呼び、これがとどのつまりという言葉の元になったとされています。東北では一番大きくなった状態、関東でトドと呼ぶ大きさになったときに初めてボラと呼ぶので、東北と関東でボラ釣り対決があったら面白いかもしれませんね。

ボラの眼

ボラの画像か何かがあったらよ〜く観察してみてください。ボラは結構大きくてつぶらな眼をしていますね。ボラは大きな眼のとおり魚類ではかなりの視力を誇っています。さらによ〜く観察すると眼にコンタクトレンズをはめているように見えませんか? これはボラの“脂瞼(しけん)”と呼ばれるもので、ボラの特徴の一つになっています。なおこの脂瞼は子供の時にはないので、ある程度成長したボラで観察してみましょう。

ボラの味

ボラは大変に美味しい魚で、地方によってはかなりの高級な食材として珍重されていたボラですが、水底の藻を食べるという食生活や河口付近に生息するといった生活手段のせいで環境による影響をまともに受けた魚といえます。そのため、こういった川のそばのボラではいまいち食味が落ちてしまいますが、こういった環境問題を受けていないところで獲られるボラの味はなるほど高級な味です。ちなみに旬は冬で、この時期に獲られたボラは「寒ボラ」と呼ばれて脂が乗っています。脂瞼が発達しているので見た目でわかります。

ボラの子

ボラの卵巣の塩漬けは高級珍味のカラスミと呼ばれて喜ばれます。以前はボラそのものがどこでも取れていたためにそれほどでもありませんでしたが、現在は環境問題のせいでなかなか良質のボラが獲れず、したがってカラスミもどんどん高級化してしまっているということになります。長崎がカラスミの名産地になのですが、現在ではその他の輸入カラスミも増えてきました。

ボラを食べよう

きれいな海で獲れたボラは臭みも少なく刺身などボラそのものの味を楽しむ料理法がよくあいます。もし多少臭みが気になるなら他の香辛料や野菜などとあわせるなど、食べ方を工夫すれば美味しく食べられます。なお、ボラは“背開き”にしてはらわたを引き抜く感じにするほうが上手く取れますし、臭みも残りにくくなるようです。

ボラの下処理

ボラはアユのように藻や苔を食べるので、まともに環境の影響を受けやすい魚です。またボラはトドの状態、つまり外洋に出てからのものが美味しく、河口付近のものは臭みが強くなります。臭みを取るには上でも言ったとおりはらわたの処理が一番大事です。この場合は、臭みの元になる黒い部分は徹底的に取り除くのがポイントです。その外に塩もみをして表面のぬめりを取る、塩水に漬けておくといった処置をするとなおよしです。

ボラのへそ

ボラは、藻を食べるついでに水底の泥などを口に入れてしまうのが特徴なのですが、この習性のために鶏のスナギモというべき部分が発達しています。ボラをさばいていくと、この発達した部分がまるでおへそのように見える部分をそろばんとかボラのへそと呼びますが、この部分は本家のスナギモ同様塩焼きで美味しく食べられます。ただし新鮮で汚れていない海で取れたボラ限定品です。

ボラの洗い

新鮮なボラは刺身にしても上等な味わいですが、もし泥臭さを感じるようなら“洗い”にしてみてはいかがでしょうか。刺身に作ったボラの身を氷水でシャッキリさせて、酢味噌・唐辛子味噌・しょうが醤油などでいただきます。なお、洗ったあとはペーパーなどでよく水気を吸い取って、手早く調理するのがポイントです。

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ボラなべ

ボラがいっぱい手に入ったらボラなべなどはいかがでしょうか。臭みをとりつつ味わいを引き立たせる味噌味がお勧めですが、しょう油や塩味もまた美味しいです。ダシはボラそのものからも出るので、魚の味がかぶらないようカツオ節はやめて昆布だけで取った方がいいと思います。なお、きちんと下処理を出来るかどうかでこの料理の評価が決まります。頑張ってください。